歯周病治療について


歯周病

主に歯の周りにこびり付いた細菌(プラーク)が原因で歯を支える骨が吸収してゆく病気です。

病気の進行具合や状況はX線写真の他、

1) 歯のグラグラ度(動揺度)

2) ポケットの深さ(下図参照)

3) 検査時の歯肉からの出血の程度などで評価します


3)歯周基本治療 (ブラッシング指導、スケーリング、ルートプレーニング)


a) ブラッシング指導・・歯の磨き方の指導をします。



b)スケーリング・・・スケーラーという器具で歯肉より上についた歯石を取り除きます。



c)スケーリング・ルートプレーニング・・・歯肉の中の歯根表面についた歯石を取り除き、歯根表面を滑沢にします。


歯周基本治療と合わせて

1) 虫歯治療(神経の治療・保存不可能な歯の抜歯・歯根切断・歯の分割など)

2) ゆがんだ歯の小矯正

3) 動揺のある歯の一時的な固定

4) かみ合わせの調整(咬合調整)

などの治療を行います。

歯周病の80歯周基本治療で治癒するといわれています。

歯周基本治療で炎症が消えない時には患者さんと相談しながら歯周外科処置を行うか判断していきます。

5)歯周外科処置

( 保  険  適  応 )

1)歯肉剥離掻把術(しにくはくりそうはじゅつ)

スケーリング・ルートプレーニングで取り残した歯石があると炎症は続きます。

     そこで歯周外科処置(歯肉剥離掻把術)を行います。

     この処置は切開を入れて歯肉を開くので歯根表面が目で確認でき、取り残した

歯石や不良肉芽などを確実に取り除くことができます。

     また歯石や不良肉芽だけでなく歯を取り巻く骨も確認でき、骨に凸凹があ

れば器具を用いて骨の形も整えることができるので手術後の歯肉の形態を良好に

することができます。

      保 険 外 

 2)歯周再生療法(ししゅうさいせいりょうほう)

       骨の吸収の仕方が特定の場合にかぎりますが、歯周組織再生材料(エムドゲイン)を骨が吸収した部分に入れて歯周組織を再生させる手術です。